9月17日より幕張メッセにて開催されている「東京ゲームショウ2015」。「パワードリフト」や「ぷよぷよ通」など、往年のセガタイトルへの思いが語られた「セガ3D復刻アーカイブス2」ステージをレポートする。

目次
  1. 下村氏がプロジェクトを引き継いだ経緯とは
  2. なぜ杉森氏がパッケージを描くことになったのか?

「セガ3D復刻プロジェクト」とは、セガの懐かしのタイトルをニンテンドー3DSに移植するだけでなく、立体表現や新ステージ、さらには昔クリアできなかった人もクリアできるように親切機能を追加し、よりグレードアップさせていくというプロジェクトだ。

このステージでは、本プロジェクトの第2作目「セガ3D復刻アーカイブス2」の発売を前に、シリーズプロデューサー・奥成洋輔氏、リードプロデューサー・下村一誠氏、移植作業を担うM2の代表取締役・堀井直樹氏、パッケージイラストを担当したゲームフリーク取締役・杉森建氏が集い、数々の開発秘話を披露した。

下村一誠氏 奥成洋輔氏
堀井直樹氏 杉森建氏

下村氏がプロジェクトを引き継いだ経緯とは

リードプロデューサーとして本作に参加している下村氏は、奥成氏の言葉を借りれば“セガ3D復刻プロジェクトを生き返らせてくれた人”。続編を制作する予定はなかった「セガ3D復刻アーカイブス」だが、下村氏はまだ続けようとプッシュしたという。

セガに勤めて20年、セガ愛を人一倍持っている下村氏は、セガらしいことを待ち望んでいるユーザーへの熱意に応えようと、このプロジェクトを引き継いだのだ。

下村氏が前作のアンケートをリサーチした結果、新作はもちろん、何より「パワードリフト」を待ち望む人が多かったという。こうしたリサーチも行いながら、本作の収録タイトルは下村氏主導で選ばれている。

「ギャラクシーフォース2」と並ぶ“セガの体感ゲームの最高峰”(奥成氏)である「パワードリフト」。下村氏が「(収録を)喜んでいただいていますか?」と会場に問いかけると、観客も大きな拍手で応えていた。

3Dで見たらすごいと下村氏が太鼓判を押す「パワードリフト」の映像は、発売日が近くなったらYouTubeなどでアップされるとのこと。楽しみにしていよう。

発売日である12月23日に発売されるかどうかは、この「パワードリフト」の開発がうまくいくかにかかっていると下村氏。堀井氏は納期が厳しいと思わず本音を漏らしたが「がんばります」と改めて力を込めていた。

同じく新作として収録されている「ぷよぷよ通」は、奥成氏の強い要望があってラインナップに至ったタイトルだ。

当初はM2からメガドライブ版の収録が打診されたが、奥成氏は昔からのぷよぷよファンから対戦における評価が高いアーケード版を猛プッシュした。本作のラインナップ入りの裏には、奥成氏の強いこだわりがあったのだ。

なぜ杉森氏がパッケージを描くことになったのか?

「ポケットモンスター」のイラストなどで著名な杉森氏は、90年代前半にメガドライブ用ソフトに携わっていた。また日本では発売されていないが、セガとゲームフリークで組んで発売されたタイトルもあり、両者の間にはパイプが通っていた。

そんな関係を背景に、杉森氏のTwitterでの発言がきっかけで奥成氏からオファーが寄せられ、「セガ復刻アーカイブス」のパッケージイラストを描くことになったという。

「セガ3D復刻アーカイブス2」でもパッケージイラストを打診された杉森氏は、夏休みを返上して制作。古いゲームだけどおもしろいんだよと楽しさが伝わるように描いたと、このイラストに込めた思いを口にした。

ちなみに杉森氏は本作の中で、友人にロムを貸したまま返ってこなかったという「ファンタジーゾーン2 マスターシステム版」を注目タイトルに挙げていた。

ここで、杉森氏によるライブドローイングが実施されることに。ニコ生アンケートで杉森氏に描いてほしい作品を募った結果、「スペースハリアー」「パワードリフト」「ファンタシースター」「忍者プリンセス」の中から「ファンタシースター」が選ばれた。

杉森氏は落ち着いた様子でペンを走らせると、ものの5分も立たぬうちに作品を完成させ、観客や視聴者に“プロの技”を披露していた。

古いタイトルを扱うぶん、さまざまな人の思い込められている「セガ3D復刻アーカイブス2」。最後に下村氏は、ここで終わらせたくないのでぜひ応援してほしいと、さらなる続編への意気込みを語ってステージを終えた。

セガ3D復刻アーカイブス2

セガゲームス

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  • 発売日:2015年12月23日
  • 全年齢対象

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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