「トゥームレイダー」シリーズ最新作となる、PS4/Xbox One/PC用ソフト「シャドウ オブ ザ トゥームレイダー」がスクウェア・エニックスより2018年9月14日に発売されることに合わせ、Gamerで過去に掲載した、2013年以前のシリーズ紹介記事をまとめて再掲載する。

目次
  1. 「トゥームレイダー」シリーズの魅力を探る
  2. 歴代シリーズ作を振り返る

本記事は2013年に発売された「トゥームレイダー」の発売に合わせて展開した連載企画「History of TOMB RAIDER」の再掲載となります。今回の掲載に合わせ、一部の表現を調整しています。

「トゥームレイダー」シリーズの魅力を探る

画期的だった3D表現とカメラワーク

本シリーズの最大の魅力は主人公ララの豊富なアクションと世界各地を舞台にしたパズル性の高い3Dステージにある。「ジャンプ」「よじ登る」「泳ぐ」「物を動かす」といったさまざまなアクションを駆使して、ステージ内の道なき道を進んでいく緊張感はスリリングのひとこと。無数のトゲに串刺しにされたり、転がる巨大な岩に押しつぶされたりと、アクションに失敗したときの死にざまが多彩かつハデなのも醍醐味のひとつだ。一歩間違えば「死」となるだけに突破したときの快感は格別。極めつけの達成感や爽快感が味わえるので、つい病みつきになってしまうのだ。これらは1作目から変わらないシリーズ共通の要素となっている。

高所によじ登ったり、そこから遠くの足場にジャンプで飛び移ったりと
ステージ内は手に汗握るシーンの連続。
(2点とも「トゥームレイダース」)
2013年の「TOMB RAIDER」以降はララの死亡シーンがかなりリアルさを増すなど、さらにスリルがアップしている。

これらの要素を際立たせていたのが、3Dで描かれた立体的なステージと遠近法を駆使した映像表現だ。例えば、遠くにあるものは闇などに隠れていて見えないが、主人公のララを操作して奥に進んでいくと建物や像などがぼんやりと浮かび上がってくる。さらに近づくと、それらがハッキリと大きく見えてくるというように遠近感で広さ、奥行き、建物の大きさなどを表現し、それにより立体空間ならではの臨場感や迫力を生み出したのである。

周囲を見渡すなどの視点操作が可能で、頭上や足下を見ることで高低差を実感できるようになっていた点も画期的だった。高所から落下したら1発でゲームオーバーとなるだけに、ガケの上や建物の屋上などから下をのぞき込むのはかなりスリリングで、高いところが苦手な人は思わず身をすくませたものだ。

1作目の時点で、このように遠近法を使った表現が使われていたのだ。
(2点とも「トゥームレイダース」)

主人公のララを背後から見る3人称視点を使ったアクションの描写も見逃せない。特に注目すべきは画面のカメラワークで、例えばジャンプの操作をするとララよりも若干タイミングが遅れて画面が空中に飛び出したように揺れる。着地時もララよりもほんの少し後に画面が振動して着地したことを表す。つまり、ララの後方を映すカメラを操作しているように見せることで、彼女の後を追うという3人称視点でのアクション描写を説得力のあるものにしていたわけだ。

さらに、バック転をしたときにはすかさずカメラが引いて、横の視点からしっかりとアクションを映したり、坂道をすべり降りるときにガタガタと画面を小刻みに揺らしたりする細かなカメラワークも随所に導入。こういった巧みな演出の数々が、立体空間でのキャラクター操作を楽しませる要因になっていた。

シリーズを追うごとにアクションの表現が洗練されていった。
(上2点「トゥームレイダー4」、下2点「トゥームレイダー レジェンド」)

ここまで紹介してきた表現方法は、どれも現在ではポピュラーになっていて特に目新しいものではない。だが、1作目が発売された当時は1枚絵の背景の上でキャラクターを動かす「バイオハザード」シリーズのラジコン操作や「DOOM」などの1人称視点が主流で、まだまだ立体空間を舞台にした3人称視点は珍しかったのだ。1作目発売と同じ年に任天堂から「スーパーマリオ64」という3Dアクションの一大傑作も登場してはいるが、3D表現において「トゥームレイダース」もまた群を抜いた存在であったことは間違いないだろう。

ちなみに1作目は3Dアクションアドベンチャーの先駆けとなったゲーム史に残る名作として今日でも高い評価を得ている。それだけ完成度が高く、かつ革新的だったからこそ300万本もの売り上げを記録し、世界中で多くの支持を集めたというわけだ。

シリーズのほうはその後もアクションを使って3Dの箱庭ステージを探索していくという1作目の基本部分を踏襲しつつ、ロープを使ってターザンのように移動したり、鉤付きの縄を操る「グラップルアクション」が使えるようになったりと、1作ごとにさまざまな新アクションが追加。キャラクターやステージ描写などの映像表現も磨きがかかるなど、さらにやり応えを増していった。

低迷した時期もあったが、7作目の「トゥームレイダー レジェンド」以降の3作が
スマッシュヒットを記録し、人気が再燃。(「トゥームレイダー アンダーワールド」)

海外ではセクシーでアダルトなキャラクターとして認知されたララ・クロフト

世界でのララ・クロフト人気について簡単に紹介しておこう。日本ではハリウッド制作の映画版が公開されるまでゲームファン以外にはあまり知られた存在ではなかったが、海外では1996年のシリーズ第1作目の発売直後から欧米を中心に熱狂的なファンを多数獲得。さらには人気ロックバンド・U2のコンサートツアーのイメージキャラクターとして使用されたり、有名ファッション誌で「もっともセクシーな女性」に選ばれたりと、ゲームの枠を超えた社会現象と呼べるほどの大きなムーブメントを巻き起こしたのだ。

これらの活躍を受け、2006年にはギネスブックがララを「ビデオゲームのヒロインとして、もっとも成功したキャラクター」として認定。さすがに現在は全盛期ほどの熱狂はないものの、海外ではマリオやポケモンに勝るとも劣らない高い知名度を得ているのである。このララ人気の高さが、「トゥームレイダー」を人気作へと押し上げる大きな要因となった。

参考「はじめよう!トゥームレイダー!」
http://www.tombraider.jp/sottr_comic/

なぜ、ララはそれほどの人気を得ることができたのか? 最大の要因は彼女のアダルトなキャラクター設定にある。黒に近いダークブラウンの髪、太い眉と切れ長の鋭い目、さらに肌は健康的な小麦色でスタイルもグラマラスとエキゾチックなイメージを集約。特に厚めの唇は海外ではセクシーと人気が高く、ララの最大のチャームポイントとなっている。

もちろん、ただセクシーなだけではなく、単身で遺跡に乗り込み、2丁拳銃を操ってインディ・ジョーンズ顔負けの立ち回りを見せるなどのタフさとパワフルさを備え、考古学を学んだ知性派でもある。美しさ、強さ、賢さを兼ね備えたヒロインだったからこそ、男性だけでなく女性からも支持されるキャラクターになりえたと言えるだろう。

セクシーキャラとして認知されていたため、このようなグラビアを思わせるCGも多数描かれた。

また、第1作目では20代後半の今でいうアラサーという設定だったのだが、この「大人の女性」という要素も人気を呼ぶ一因となった。ゲームファンならよく知っているだろうが、海外のアクションゲームの主人公はたいてい渋みのあるマッチョな大人の男で、日本のような線の細い少年や少女は敬遠されることが多い。

おそらく女性が主人公の場合でも、映画「エイリアン」シリーズのリプリーのような人生経験を積んだ大人が活躍するという形にしなければファンの支持は得られないとスタッフ陣は考えたのだろう。かくして、ゲーム史上初というべき「戦う大人のセクシーヒロイン」が誕生。その斬新なイメージで、全世界のゲーマーはもちろん一般人のハートもガッチリとつかんだのである。

いかに彼女のセクシーキャラとしての人気が高かったかを物語るのが、有名な「ヌードレイダー」と呼ばれたパッチの存在だ。「トゥーム」シリーズはPCからの移植作なのだが、海外ではララを裸で操作するためにファンが肌色のテクスチャーを貼り付けるパッチを開発。ネットで配布したところ、全世界で利用されるなど大人気となった。洋の東西を問わず、男の考えることは同じなのである。

ララの後姿に悩殺されたファンが続出。ヒロインの魅力が受けたという点で海外初のギャルゲーと言えるかも。

ただ、これらの特徴は日本でも個性的と評判を呼んだものの、海外のような人気にはならなかった。最大の理由はやはりアダルトすぎたことだろう。日本でもすでに「美少女戦士セーラームーン」や「魔法騎士レイアース」など、女性が戦うアニメ・マンガが人気を集め始めてはいたが、ヒロインの年齢はたいてい10代か20代前半で、大人の女性が主人公として活躍する作品はほとんどなかった。また、外見も日本人の好みからやや外れていたと言わざるを得ない。

実際、日本では1作目のリリース時にララの顔を日本人向けに変えるという案もあったという。1作目のマニュアルや攻略本などに日本のアニメテイストのララのイラストが掲載されているが、それはこの名残と思われる。もし、ゲーム中のララの外見が変わっていたら、その後の日本での「トゥームレイダー」の人気はどうなっていたのか、なかなか興味深いところである。もしかしたら金髪碧眼で唇の薄いララの活躍が見られたかもしれない。

ちなみに、日本版では緒方恵美さん(1作目)、田中敦子さん(2~6作目)、本田貴子さん(7~9作目)といった大人の女性を演じられる声優がララの声を担当。2013年からの「TOMB RAIDER」では「機動戦士ガンダムUC」のマリーダや「銀魂」の月詠の声などで知られる甲斐田裕子さんが21歳のララを演じている。2013年からの3部作では若き日のララの冒険が描かれるとのことなので、これまでとは一味違う強さと初々しさを兼ね備えた新鮮な演技を楽しめそうだ。

2013年の「TOMB RAIDER」では21歳のララが登場。彼女の起源というべき最初の冒険が描かれる。

ところで、7作目「レジェンド」以降の3作は、いずれも1作目と2作目の間のエピソード(8作目「アニバーサリー」は1作目のリメイク)で、2013年の「TOMB RAIDER」も1作目以前が舞台になっている。なぜ現代が舞台にならないかというと、これは邪推なのだが前述のララの年齢がネックになっているのではないかと予想される。というのもララは今年で46歳(※2013年当時)。さすがにゲームのヒロインとしては大人すぎるだろう。個人的にはオバサンになった……もとい円熟味を増したララの活躍も見てみたいところだが。

6作目の「トゥームレイダー 美しき逃亡者」以降の物語は現在まで作られていない。

歴代シリーズ作を振り返る

  1. トゥームレイダース
  2. トゥームレイダー2
  3. トゥームレイダー3
  4. トゥームレイダー4 ラストレベレーション
  5. トゥームレイダー5 クロニクル
  6. トゥームレイダー 美しき逃亡者
  7. トゥームレイダー レジェンド
  8. トゥームレイダー アニバーサリー
  9. トゥームレイダー アンダーワールド

トゥームレイダース(PC/PS/SS)

1997年2月14日発売(日本での発売日)

記念すべきシリーズ第1作。物語はナトラ・テクノロジーの社長、ジャクリーン・ナトラからインカに眠る秘宝探索の依頼を受けたララが、雪深い山中にあるペルーの遺跡に降り立つところから始まる。見事に秘宝を手にしたララだったが、探索の途中にナトラの息のかかった殺し屋の襲撃を受ける。依頼にウラがあると知ったララはナトラより先に秘宝を集めることを決意。かくして、ララとナトラの世界を股にかけた秘宝争奪戦が開始される。

豊富なアクションを駆使して危険なトラップが満載のステージを進んでいくという、以降のシリーズの核となるシステムは1作目の時点でほぼ完成しており、エポックメイキングな作品として現在でも非常に評価が高い。クマ、ワニ、ライオンといった動物からティラノサウルスやミイラまで、さまざまなモンスターとのバトルはスリル満点。ローマのコロッセオやエジプトのスフィンクスなど、誰もが知るメジャーな古代遺跡が登場するのも魅力だ。

3Dで描かれた広大なステージとララのリアルなアクションで多くのファンのド胆を抜いた記念碑的作品。

トゥームレイダー2(PC/PS)

1998年1月22日発売

今回ララが狙う秘宝はサイアンの短剣。言い伝えによると、この短剣を心臓に突き刺した者は不老不死の力を得るという。ララはこの秘宝を求めて中国・万里の長城へと向かうが、そこではイタリアのカルト教団の者たちが暗躍していた。さらに、サイアンの短剣を守り続けてきたチベット僧たちも加わり、秘宝をめぐる戦いはみつどもえの様相を呈していく。

モーターボートやスノーモービルといった乗り物が新たに登場。アクションや武器の種類も前作より増えており、よりスリリングな冒険を体験できる。ベネチアの町や水上基地といった遺跡以外のステージが登場するのも大きな特徴のひとつ。ステージによってララがウェットスーツやジャケット姿になるなど、コスチュームの変化が楽しめるのもうれしい。なお、この作品まで日本版の主人公の表記は「レイラ・クロフト」となっていた。

モーターボートで水路を走り回ったりジャンプでガラスをぶち破ったりと、前作以上にハデなアクションを楽しめる。

トゥームレイダー3(PC/PS)

1999年3月4日発売

今度は太古の昔、南極大陸に落下したという不思議な力を持つ隕石をめぐって冒険が繰り広げられる。最初の舞台となるのはインド。インファーダと呼ばれる謎の部族が崇める「偉大な力を持った石」を探し求めていたララは、そこで南極大陸を調査していたウィラード博士と出会い、彼から同じ秘宝をあと3つ探してほしいと依頼されることになる。

主人公の表記が現在の「ララ・クロフト」になった初めての作品。最初のインド編をクリアすると、ネバダ、ロンドン、南太平洋諸島の中から次に進むエリアを選べるルート選択システムが採用されていたり、近代的な軍事基地や高層ビルが立ち並ぶロンドン市街などが冒険の舞台になっていたりと、過去の2作と一味違う内容になっている。プレイステーション版がどこでもセーブできる国内版とセーブポイントが限られていて敵の体力も高めになっている高難易度の海外版の2枚組でリリースされたことでも話題を呼んだ。

よつんばいになって進む「ほふく前進」や天井につかまって移動する
「モンキースイング」といった新アクションが追加された。

トゥームレイダー4 ラストレベレーション(PC/PS/DC)

2000年7月19日発売

ララがかつての師であるヴァーナー・フォン・クロイ教授と秘宝をめぐって争うことになるシリーズ第4作。物語はララが秘宝「ホルスのアミュレット」を手に入れるべく遺跡を探索するところから始まる。見事にフォン・クロイを出し抜いてアミュレットを手に入れたララだったが、その秘宝は古代エジプトの邪神セトを封印していたものだった。かくしてララはセトの復活を封じるべく、エジプトを舞台に冒険を繰り広げていく。

フォン・クロイの指示に従って少女時代のララを操作するチュートリアルステージが話題を呼んだ作品。ボリュームはシリーズ屈指で、いくつものステージを行ったり来たりするなど、内容もさらに複雑さを増しており、歴代作品でトップクラスの難易度を誇っている。また、この作品からロープにつかまって遠くに飛び移るロープアクションが取り入れられた。

チュートリアルステージには16歳のお下げ髪姿のララが登場。
ここで彼女の愛用するバックパックの由来が明らかにされる。

トゥームレイダー5 クロニクル(PC/PS)

2001年5月31日発売

「1」と「2」の間に起こった事件や少女時代のララが体験した一晩の出来事など、これまでに語られなかった4つの冒険を執事のウィンストンや友人のダンスタン神父らが振り返るというオムニバス形式の作品。「1」に登場した敵と再び戦ったり、「4」のチュートリアルステージで登場した秘宝をめぐってフォン・クロイ教授と争ったりと、ストーリーもファンがニヤリとするものが多く、シリーズの集大成というべき内容になっている。

新アクションは左右のバランスを取りながらロープの上を進む「綱渡り」や平行棒につかまって回転で勢いをつけて対岸に渡る「大車輪」など。巨人像、ゴースト、ロボットなど、登場する敵もバラエティに富んでいて、やり応えはタップリだ。また、PC版にはオリジナルのステージを作成できるエディターソフトが同梱されており、多くの自作ステージがネットで公開された。

ゲームは「ララの葬儀」という衝撃的なシーンから始まる。
彼女は死んでしまったのか? 答えはラストで明かされることになる。

いずれも10年以上前に発売されたものだけに、グラフィックはかなり古くさく感じられるが、ゲームとしての面白さは近年の作品にまったくヒケを取ってはいない。実際、筆者はこの企画のために改めてプレイし直してみたのだが、かなり楽しむことができた。現在では、どの作品もちょっと入手しづらくなっているが、機会があればぜひプレイしてみてほしい。

最後に、この時代に発売されたPC版の特別バージョンについて簡単に説明しておこう。1作目は非常に人気が高かったこともあって、PC版では発売後にいくつかの新マップがオフィシャルサイトで公開された。特別バージョンはこれらのダウンロード用の追加マップと製品版をセットにしたもので、「トゥームレイダー ゴールド」というタイトルで発売されている。

追加されたマップはかなりやり込んだ熟練プレイヤーでも苦戦するほどの高難度を誇っていたが、それでも多くのファンに楽しまれたという。そのため、2作目と3作目でも「ザ・ゴールデンマスク」、「ロスト・アーティファクト」という追加マップを同梱した特別バージョンが発売された。

トゥームレイダー 美しき逃亡者(PC/PS2)

2003年10月23日発売

舞台となるのはフランスのパリ。物語はララが恩師のヴァーナー・フォン・クロイ教授の殺害場面に遭遇するというショッキングな場面から始まる。時を同じくして、パリでは不気味な連続殺人事件が起きており、ララはこの事件の容疑者として警察から追われる身となってしまう。自らの潔白を証明するため、ララは謎の連続殺人犯の正体を追う。

もうひとりの操作キャラクターとなるカーティス・トレントの登場やイベント時の会話選択によるストーリーの変化、一定の行動を取るとララがパワーアップする成長要素など、これまでになかった革新的なシステムが盛り込まれた意欲作である。しかし、これらの新要素は完成度が高くなく、従来の遺跡探索の要素も失われたためファンの不評を買い、当初予定されていた続編の制作も白紙化されるなど人気低迷を招く原因となってしまった。そのため、本作のストーリーの後を継ぐ作品は作られていない。

新たなシリーズのスタートを目指したが練り込み不足が目立った。
ちなみに序盤はめずらしいジーンズ姿のララが見られる。

トゥームレイダー レジェンド(PC/Xbox 360/PS2/PSP)

PS2、PSP:2006年12月7日発売
Xbox 360:2006年10月5日発売

ボリビアの遺跡で宿敵のジェームス・ラトランドと遭遇したララは、その一団の中に死んだはずの旧友アマンダ・エバートの姿を目にする。遺跡に隠されていた不思議な剣の力で生きのびたアマンダは自分を助けなかったララへの復讐に燃えていた。謎の力を秘めた剣の破片をめぐって争奪戦を繰り広げるララとアマンダ。やがて、ララはかつて遭遇したヒマラヤでの飛行機墜落事故が剣をもとに戻す方法と関わりがある事に気づいていく。

ボリビア、ペルー、ガーナといった世界中の遺跡が舞台となっている原点回帰というべき作品だ。ジャンプをはじめとするアクションのモーションが一新されたほか、マグネット式のワイヤーを飛ばして物を引き寄せたり、遠くへ飛び移ったりする「グラップル」や戦闘時に敵を攻撃する「キック」、「スライディング」などの新アクションが追加。持てる武器や回復アイテムの数が限定されたり、QTEイベントが出現したりとシステム面もさまざまな改良がなされており、「トゥームレイダー」ならではの面白さと新たな要素をうまくミックスさせた作品になっている。

飛行機の墜落事故をきっかけに冒険家になったというララの過去に
ゲームの中で始めて言及した作品。時系列では「1」の続編という位置づけになっている。

トゥームレイダー アニバーサリー(PC/PS2/PSP/Xbox 360/Wii)

2008年3月27日発売

1996年に発売された1作目「トゥームレイダース」のリメイク版だ。ナトラ・テクノロジー社の創設者ジャクリーヌ・ナトラの依頼を受けて冒険に向かうという基本的な展開はまったく同じだが、オリジナル版では完全無欠のスーパーヒロインだったララが、今作では経験不足で戦闘時にひるんだりする人間的な弱さを持つ人物として描かれているのが面白い。ムービーのボリュームがアップして物語が分かりやすくなっているのもうれしいところだ。

基本システムは前作の「レジェンド」を踏襲。南米ペルーから始まるステージ構成はオリジナル版とほぼ同じながら、突破方法が少し変わっていたり「グラップル」で壁の上を走る豪快な新アクションが使えたりするので旧作をプレイした人は新鮮な気分でプレイできる。アクションが苦手な人でも十分楽しめるよう、難易度はオリジナル版よりもややマイルドになっている。

ステージの内部がほとんどオリジナル版と同じなので
「1」をプレイした人の多くが懐かしさに胸を熱くした。

トゥームレイダー アンダーワールド(PC/PS3/PS2/Xbox 360/Wii)

PS3、Xbox 360、Wii:2009年1月29日発売
Wii、PS2:2009年4月23日
PC:2009年7月17日発売

今回は燃えさかるララの屋敷から脱出するというスリリングな状況からスタート。なんとか脱出したララだったが、今度は仲間であるはずのジップが襲ってくる。どうやら屋敷を爆破したのはララだと思っているようなのだ。なぜ、このような事件が起きたのか。理由は1週間前に探索した地中海の海底神殿にあった。

アマンダ、ナトラという過去2作の悪役と北欧神話の秘宝「トールハンマー」をめぐって再び対決。さらに、ヒマラヤで行方不明になった母親の謎の解明も大きな目的になるなど、「レジェンド」に始まる新3部作の完結編というべき内容になっている。タイ奥地や北欧のヤンマイエン島といった秘境のほか、大型船のような近代的なステージも登場するなど今回もバラエティに富んだ冒険を楽しめる。迷ったときにヒントが見られるなど、より初心者に優しいシステムになっているのも魅力だ。

さすがにここ数年の作品に比べると少し見劣りするが、遺跡や秘境の
描写をはじめとする背景のグラフィックは当時としてはかなりレベルが高かった。

シャドウ オブ ザ トゥームレイダー

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※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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