Nintendo Switch版が発売中、2023年4月13日にPS5/PS4版が発売される「シェフライフ レストランシミュレーター」を直感赴くままに10時間プレイしてみましたので、その状況をゆるく正直に正確に、そして、なんとなくモヤっと伝えていきます。
目次
ゲームコレクターは、これまでの人生で沢山の料理を作ってきました。
「焼肉アクションゲーム 焼肉奉行」(2001 PS)で肉を焼き、「グルメアクション 満福!!鍋家族」(2002 PS)で鍋を支配し、「やきとり人情アクション やきとり娘 スゴ腕繁盛記」(2002 PS)でやきとりを焼きまくりました。
「俺の料理」(1999 PS)ではスティックで様々な料理を作り、「クッキングママ」(2006 NDS)ではペンで数多くの料理をこなし、「クッキングママ みんなといっしょにお料理大会」(2007 Wii)ではリモコンを使って豪快に料理をしてきたモノです。
「料理の鉄人/『キッチンスタジアムツアー』」(1996 SS)で鉄人たちから独創性を学び、「しゃべる! DSお料理ナビ」(2006 NDS)で沢山のレシピを知り、「美食戦隊 薔薇野郎」(1995 SFC)では拾った食材を使いこなして独創的な料理を生み出すまでになりました。
しかし、いつでも順調に料理ができたわけではなく、思い返せば、「モンスターハンター」シリーズでは、モンスターの肉を生焼けのままで食べてしまって、大変な目にあったこともありましたっけ。何にしてもジビエはしっかりと焼かなくてはいけません。
そういえば、「オーバークック2」(2018 Switch)では、二人にバランスよく指示を与えることができず、効率よく料理できなくて悩んだこともありましたっけ。
あとは、レンジでチンしたり、お湯を入れて3分間待ったりすることもできるのですが……要するに、ゲームコレクターはリアルな料理経験がほとんどありませんでした。
そんなゲームコレクターに、Gamer編集部からおいしそうな食べ物が登場するPS4版「シェフライフ レストランシミュレーター」のコードが届いたため、早速10時間プレイに挑戦することにしました。
開店3日前という現実を受け入れて1時間経過
ゲームを起動すると、早速ミシュランのマークが現れました。身の引き締まる思いです。
さらには「お酒の飲みすぎは健康に悪影響を与えます」とのメッセージ。料理にお酒を使うことはあるにしても、お酒をそのまま出すこともできるのでしょうか?
ロード画面では、早速おいしそうな料理が見られました。
そして、厨房らしき風景が見えるタイトル画面。
ゲームを始めると、オープニングでいろいろな料理をしているイメージが出てきて、ひたすら期待が高まります。
そして、間もなくオープン。
期待が高まる中で、キャラクターの容姿を決めていくことになります。
体型、外観、筋肉、体格、肌のトーン、
ヘアスタイル、髪色、ヒゲ、ヒゲの色、口ひげ、まゆげ、まゆげの色、
目の色、メイク、そばかす、
トップス、トップスの色、パンツ、パンツの色、エプロン、エプロンの色、靴、靴の色、
帽子、帽子の色、タトゥー(左腕)、タトゥー(右腕)、ロゴ(前面)、ロゴ(背面)、ロゴの色、
十分に考慮して細々とした要素を設定していき、プレイヤーキャラクターが確定すると、今度はシェフの名前と呼称を決めます。
これで店内を歩くことができるようになりました。どうやら、店内を自由に歩き回れるゲームのようです。Lスティックでキャラクターを動かし、Rスティックでカメラを動かすという、3Dゲームではよくある操作で店内を移動することができます。
「カシム」に話しかけると、3Dのキャラクターによる、止絵による会話。どうやら「カシム」と一緒にこの店を運営していくようですが、あと3日でこの店がオープンすることの方が衝撃でした。
料理本を開くとレシピがありました。
レシピには1工程ごと細かく内容が記載されていました。
棚や冷蔵庫を見ると材料がぎっちりと詰まっていて、食材を取り出すことができました。
肉を切り、ジャガイモを切り、エシャロットを切り、フライパンを準備。
フライパンでビーフステーキを焼き、フライヤーでフライドポテトを調理。
最後に盛り付けると、「エシャロットと自家製フライドポテトを添えたステーキ」が完成しました。
調理が終わったらやりっぱなしは良くありません。調理器具を洗えば、再び調理に使用できるようになります。
調理の際にはスパイスを使えば、よりベターな料理が出来上がる可能性があります。シェフセンスを頼りにスパイスを足すことができます。
盛り付けは、自分なりの盛り付けに挑戦することもできます。
こんな感じで、ほぼチュートリアルの指示に従いつつ、時々脱線しながらシェフの1日をこなしていくと、1時間が経過しました。
開店2日前でメニューが決まり1時間40分経過
オープンまであと2日。
配達業者の「マックス」が、挨拶がてらにいろいろと食材をくれました。これでまた新しいレシピに挑戦できそうです。
レシピについては「リサーチテーブル」にリストアップされていて、それぞれのレシピに該当するレベルに達すると、知識ポイントを使ってアンロックできるようになっています。
レシピをゲットすると、そのレシピに該当する食材や調理器具が棚に収まるようになります。
ところが、レシピをゲットするだけではメニューに加えることができないため、1回調理しなくてはなりません。
レシピをピン留めすると画面の右上にレシピが表示されるようになります。
レシピをピン留めしていると、棚から食材を選ぶ際に、必要な食材がわかりやすくなります。
調理機器もスパイスも、わかりやすくなっています。
そして、正しい調理台の前に立てば、レシピと連動した工程に必要な食材がシルエットで表示されました。
レシピ通りに調理をこなしていき、料理が完成すると、メニューに入れることができるようになりました。
まだ自信がない調理の工程を試す為、再度レシピの料理に挑戦して落ち着くと、1時間40分が経過していました。
初めて注文のメニューを調理して2時間半経過
オープンまであと1日。
お客様が注文できる料理を黒板に書いていきます。黒板には「本日のおすすめ」1品を含む5品までメニューを書けるようになっているのですが、現在そこまでレシピを覚えていないので、覚えているレシピの数しかメニューに加えられません。
メニューが決まると、「必要な材料」が確定します。
前日、レシピを覚えるために使った食材は、配達業者からいただいた食材だったため、店には現在食材がありません。そのため、「必要な材料」を調達するために、市場に電話をすることになります。電話できる市場はいくつか用意されているのですが、最初はお金がないため、一番安い「スピードマーケット」にしておきましょう。在庫がないため、「必要な合計数」をそのまま調達するのがベストのようです。
デザインモードにすれば、キッチンもダイニングルームもカスタマイズすることができます。
食材が届いたら倉庫内の冷蔵庫に収まるため、必要なだけ木箱に詰め込んで、キッチンに運びます。
「必要な材料」を一通りキッチンに運び込んで、棚や冷蔵庫に一通り入れれば、準備完了です。
オープン前日ということで、プレオープン的に、「カシム」と配達業者の「マックス」のために料理を振る舞うことになっているため、通常の営業時と同じように仕込みをしていきます。とはいえ、彼らが何を注文するかわからないため、トコトン事前準備をしてみたところ、冷蔵庫には9つまでしか作りかけの食材を置くことができず、一部の食材を持ったままでうろうろすることになってしまいました。
保温器も見た目通り、限界がありそうです。
ということで、「カシム」と「マックス」のためのプレオープン。
注文は画面の左上に表示されるため、同じ料理を作ることになります。数字の「1」は注文ナンバー。その右側にあるゲージは時間経過。そして、右側の2つが注文されたメニューになります。それにしても、「カシム」と「マックス」がプレッシャーをかけるが如く、同じポーズで待ち構えているのが気になって仕方がありません。
調理を進めていると、今度は2つめの注文が入りました。
2つめの注文の「2」を同じ注文が2つ来ていると勘違いしてしまい、同じ料理を2つ同時進行で作ってしまうという勘違いがあったモノの、どうにか一通りの調理を完了することができました。というか、お願いだから、そんなところで腕を組んでいないで、席について食べて下さいよ。
一通り仕事が終わると、「本日のサービス」でお客様レビューを見ることができます。
これで本当のオープンというところで、2時間半が経っていました。
試行錯誤と悪戦苦闘の日々を過ごし10時間経過
オープン初日。
ここで環境設定ができるようになっているので、全ての設定をオンにしておきました。
これからはゲーム内でも時間経過がある状態で、ゲームを進めることになります。時間の経過は画面上方に表示されています。
プレイヤー演じるシェフは午前出勤。大急ぎでいろいろと下ごしらえをし続けて、ちょっと落ち着いてきたため、オフィスに入ってみると、ここでもやれることがありました。
「カタログ」から調理台などの備品を購入できるようになっているのですが、実際の購入は稼ぎと必要なレシピと合わせて検討することにします。
パソコンを見ると、いろいろと細かい情報を確認することができました。
ここでレストランの名前を変えられるので、開店のバタバタの中で、自分好みの名前に変えてしまいました。
特にやることがなければ、オフィスの椅子で時間を経過させることができます。
「カシム」に作業を指示できるようですが、最初は掃除しかできないため、そのまま掃除をやらせておきます。
誰かが来たようなので、店の入り口に行ってみると、お客様が来ていました。開店前には時々来客があるようですね。
さらに時間を経過させたら、開店前に「カシム」から驚きの報告。確かに「ホールスタッフ」がいないと店が回らないとは思っていたのですが、このタイミングでの報告はびっくりでした。
1人だけかと思えば、ホールチーフ以外に2人のスタッフがいることに、更にびっくりすることになるのですが。ともかく、開店時間になると下ごしらえなどの作業が一切できなくなり、店の入り口に行くと、レストランがオープンとなりました。
早速お客様が来てドキドキ。
そして、調理の工程でちょっとミスがあったモノの、どうにか1日目を終えることができました。
SNSでレストランを宣伝することで食事代をタダにするような交渉をするお客様が登場するのはイマドキですね。
知識ポイントがたまったので、「オレンジ、ニンジン、ミントのコンソメ」のレシピをアンロックしたのですが、1回作らないとメニューに加えることができず、営業終了後には食材を取り出せないので調理ができないため、明日以降の課題としましょう。
オープン2日目。
メニューを見ているときに、「今夜提供する料理の推定数」が確認できることがわかったため、この人数を参考に下ごしらえするようにしました。
昨日アンロックした「オレンジ、ニンジン、ミントのコンソメ」を作ってみようとするも、ミキサーが見当たらないので、作れません。
お店の営業時間になってしまったため、無事仕事をこなし、営業時間が終わった後で、ミキサーは新規に購入しないといけないことがわかりました。早速、「オフィス」の「カタログ」から「ミキサー」を購入。
「デザインモード」で「ミキサー」を設置したので、明日から「オレンジ、ニンジン、ミントのコンソメ」を作れるはずです。
オープン3日目。
下ごしらえの時間を使って、「オレンジ、ニンジン、ミントのコンソメ」を作ろうとするも、今度は「金属製トレー」の扱い方がわからず、うろうろ。
何一つ解決しない中で、店の入り口にお客様が来ていたので、相手をしてみると、どうやらミシュランガイドの星を獲得したレストランのシェフとのこと。いやいや、まだそんなところには手が届かないので、無難にやっていきますよ。
営業終了後に再び「金属製トレー」の使い方を試行錯誤した結果、「作業テーブル」に置くことで使えることが確認できました。
4日目。
何やら細かいチェックをしているお客さんがいるかと思えば、市役所の職員でした。
「保温器」には鍋が置けるのはわかったのですが、作りかけの食材も置けるようなので、パスタも作り置きしてみました。
下ごしらえの「冷やす前のニンジン、オレンジ、ミントのスープ」が思った以上に場所を取ってしまい、冷蔵庫に入りそうになくてうろうろ。
開店しようと店の入り口に行くと、「カシム」の仕事を指定することになっているので、とりあえず「食材の下ごしらえを手伝う」にしてみました。
開店するも、指示をしなければ「カシム」は棒立ちで怖いわけで。
あっ、パスタがなくなってる! どうやら、鍋に入っている食材は保温器に置いておけば開店後も維持されるようですが、下ごしらえの時にお皿に入れて保温機に置いておいた食材は開店時に片付けられてしまうようです。そういえば、他の作業台に置いていた食材もいつの間にか消えてしまっていますね。
「カシム」に指示を与えようとするも、レベル的にやれることが中途半端なわけで、すでに下ごしらえしてしまったことしか指示できないようでした。
「カシム」が棒立ち状態だと、仕上げの時に怖い思いをすることに。
その後も、レシピを増やし、メニューをパワーアップさせ、順調にお店を続けていくと、ゲーム内時間で12日目、お店のオープンから9日目の営業が終わったところで10時間になっていました。
そして、まとまらないまとめ
シミュレーションゲームなので、ある程度の指示を与えれば、後はシェフたちが働いてくれるゲームを想像していたのですが、自分自身がシェフになってがっつりと働くゲームだとわかったのが、一番びっくりしたポイントでした。
日数が経過すれば簡単にレシピを開放することができ、1度調理すればメニューに加えることはできるのですが、実際に無駄なく作れるかどうかはまた別問題。例え、通しでうまく調理できるようになったとしても、他の料理と並行して調理をする場合には、簡単にパニックになってしまうため、何にしてもプレイヤー自身にプロの意識が求められるのです。
当然ながら、経営者の視点は必要で、常に良い環境を求めることは重要なのですが、レシピをアップグレードしたら、その分、プレイヤー自身の調理スキルも向上させないと評価が落ちてしまうため、常にプレイヤー自身の操作が攻略の鍵を握っています。また、アップグレードに伴い、市場で購入する食材についても高い食材を買わないと評価が下がってしまうので、身の丈に合ったプレイが必要になります。
食材は無駄にしてはいけない、と意識しつつも、そもそも市場から食材を調達する際に、指定された量を購入しておかないと棚や冷蔵庫に食材を揃えることができないため、無駄遣いについては特に気にせずプレイすることになります。但し、大量に食材を出し過ぎてしまった際に、むやみやたらと食材をごみ箱に捨ててしまうと、責任性のゲージが下がってしまうので、注意が必要です。
ちなみに、今回のプレイでは調理で失敗したり調理が終わって片付けが追い付かなかったりした際の食材や鍋類は、空いている作業台や冷蔵庫に置きっぱなしにしてしまったのですが、この辺りがどのような判定になっているかはよくわかりませんでした。
たまに「カシム」や他の店員のボイスが聴こえるのですが、英語ボイスなので、ついつい見逃してしまいます。一応、日本語字幕が表示されてはいるのですが、各種作業台の作業を始めてしまうと、字幕が表示されなくなってしまうため、手を止める余裕が必要です。
ゲームが進むと、相方の「カシム」に調理の手伝いを指示することができるのですが、レベルが低いと序盤の工程くらいしか指示を与えることができず、序盤の工程については自分で下ごしらえしてしまった部分と被ってしまい、とにかく「カシム」の扱いに困ってしまいました。上記の無駄遣いの話と同じで、「カシム」が使う食材についても無駄とは考えなくて良さそうです。それゆえに、「カシム」についてはレベルアップを狙って、注文の調理工程とは関係なく、何らかの指示を与え続けるのが正解なのではないかと思いました。
1日は朝から始まり、開店までは時間が経過する中での下ごしらえになるため、常に時間との勝負になります。その一方で、閉店後は時間経過がないため、時間を気にせず作業ができる反面、冷蔵庫や棚から食材を取り出すことができないなどの制限があるので、いつ何をするかはよくよく考えておいた方がよさそうです。基本的には、夜の時間帯に、次の日に何をするか考え、夜のうちにできることを十分にこなしたうえで、次の日に移行するのが正解のようです。
コレクター的には、稼いだお金で設備を整えたり、レシピをひたすら開放したりといった、数にモノを言わせたプレイをしたくもなるのですが、何にしてもプレイヤー自身のスキルが伴わないと怪我をするゲームゆえに、無難なプレイに落ち着きました。チャレンジはなかなか成功できませんし、ミシュランは夢の夢ですかねぇ。
というわけで、プレイ前は一般的な経営シミュレーションゲーム系のノリで楽しむタイプのゲームかと思っていたのですが、いざ始めてみると、常に忙しく、時間のない中で試行錯誤と行動が試される、レストラン体験入店ゲームでした。
普段全く料理を作らない人間からすると、レシピの一つ一つの工程を、極めてゲーム的に記号で捉えてプレイしてしまった結果、ケアレスミスを連発してしまったのですが、一つ一つの食材と調理方法を把握しながらプレイすることができると、実際の料理にも活かせる知識を蓄えながら、ゲーム内のレストラン経営も成功に導けそうだと実感するに至りました。いろいろな料理のレシピを把握したうえで、疑似的な調理を存分に楽しめるゲームなので、家で楽しめるキッザニアだと思ってプレイすることをおすすめします。
プロフィール
酒缶(さけかん)/ゲームコレクター
15000種類以上のゲームソフトを所有するゲームコレクターをしつつ、フリーの立場でゲームの開発やライターなど、いろいろやりながらゲーム業界内にこっそり生息中。「東京エンカウント弐」にゲームアドバイザーとして協力。関わったゲームソフトは3DSダウンロードソフトウェア「ダンジョンRPG ピクダン2」「謎解きメイズからの脱出」など多数。価格コムでは、ゲームソフトのプロフェッショナルレビュアーを担当している。
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